
2歳児クラス(はす組)と3歳児クラス(ひまわり組)の子どもたちは、9月から1学年上のクラスに上がることになります。
年齢が4歳になった子どもでは、すっかりお姉さんお兄さんの風格が備わった子も見られます。
CIESFが建学の理念にも掲げている“「智」「徳」「体」のバランスが整った子どもの育成”を目指した教育を実直に行ってきたこの1年で、それぞれの子どもにとって、できることがたくさんになったようです。
私が訪問するたびに驚くのが、子どもの言語能力。
元気な(時々元気すぎる)声で、「おはようございます」「ありがとうございます」などとあいさつをしてくれますが、滑舌のよさにおいては、日本人を何十年もしてきている私以上の子もいます。
日本語で指導している保育士スタッフ(みんなカンボジア人です)が教える日本語を、上手に復唱するし、意味はわかってもわからなくても、フラッシュカードで勉強している日本語の植物や動物の名前、古い俳句などもすぐに暗唱してしまいます。
「子どもはみんな天才だ」「ダイヤモンドの原石だ」と、教育者の方々はおっしゃいますが、それをCLAで目の当たりにします。
カンボジアの公用語であるクメール語の発音は、日本人にとってはとても困難だと実感しています。
赴任して3か月になる私も、生活必需単語だけは必死で覚えましたが、覚えた単語を発音すると、CIESFのスタッフたちに「違います。それだと意味が変わりますよ」とすぐに厳しく指摘されてしまいます(がっくり)。
私には同じに聞こえても、まったく別の発音のようです。
「あいうえお」5つの母音ですべて処理している私たち日本人と比べると、クメール語には24の母音+アルファがあるようで、それを聞きわける耳がすごいなと感心してしまいます。
「クメール語は発音が難しいので、それを操るカンボジア人は、クメール語と比べると発音が単純な英語や他言語を話すのがとても上手だ」とよく耳にするのも、納得です。
CLAの子どもたちは、まだクメール語もよく話せない子もいますが、このすごい耳をして、クメール語はもちろん、日本語や英語などの外国語を覚えていったらどうなってしまうんだろう? と期待して止みません。
将来に向けてたくさんの可能性を秘めたCLAの子どもたちを、これからも見守っていただければと思います。
増子夕夏 大きな写真を見たい方はこちら »