現地リポート|公益財団法人CIESF(シーセフ)は、教育をはじめとして、カンボジアなどの発展途上国を支援しています。

現地リポート

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「国境なき教師団」スタディツアーを開催しました 2018.04.04 「国境なき教師団」スタディツアーを開催しました シーセフの旗艦プロジェクトである「国境なき教師団」の活動も、9年目を迎えました。
これまでにのべ31名の元教師の方々が、教育アドバイザーとしてカンボジアに赴任し、現地の教師のスキルアップのために活動いたしました。

教育アドバイザーは、1年~2年間、カンボジアの教員養成校の教官とともに活動し、これから教師になる学生たちの指導のための支援活動を行っています。
日本で教師経験が十分ある方(10年~40年)なら、どなたでもご応募できるボランティアですが、誰でも務まることだとは考えません。
活動地は首都プノンペンではなく地方の州であることの不便さ、一年中暑い気候、日本と比較したら衛生管理が行き届いていない食事、不十分な医療設備、といった生活環境を知っていただくことが重要です。
赴任した後で、「やっぱり無理です」ということも十分に考えられるからです。
また、何十年も児童・生徒を教えていた教師にとって、“学生を教えるのではなく、教官へ指導”という活動は、実際に目にしない限り理解しがたいことだと思います。

シーセフでは、2010年以来、教育アドバイザーを目指す方々を対象としたスタディツアーを、年に1~2回開催しています。

2017年度第2回目のスタディツアーを、2018年3月26日~30日に開催いたしました。
今回は、北海道、関東、東海、関西地方から7名の元教師の方々にご参加いただきました。

ツアーの行程は、だいたい以下のようになっています。
(1日目)
ANA直行便でプノンペンに到着
(2日目)
トゥールスレン博物館でカンボジアの歴史を知る
シーセフオフィスで活動についてのブリーフィング
スバイリエン州へ移動
(3日目)
スバイリエン州小学校教員養成校授業視察(理科)
付属小学校見学
国立スバイリエン大学授業視察
(4日目)
コンポントム州小学校教員養成校授業視察(算数)
(5日目)
シーセフ リーダーズ アカデミー視察
セントラルマーケット等でお土産購入
ANA直行便で成田へ向けて出発

シーセフのスタディツアーは、観光ではなく、実際の活動を知って、体感していただくことを目的にしています。
そのため教育省の許可がないと普段は入ることができないカンボジアの国の教育現場を、自分の目で見るという貴重な体験ができます。
また、この国で自分が生活できるかどうかを判断いただくために、教育アドバイザーが実際に暮らしている宿舎の見学や、州内の市場なども視察します。

参加者の方々からは、「活動報告書やホームページではわからない、本当の活動の様子を知ることができました。参加して本当によかったです」というお声をいただきました。
活動報告書もホームページも自分が担当したので、少しごめんなさいという気持ちになってしまいましたが、「百聞は一見に如かず」とはよく言ったものです。

観光旅行の途中でボランティアをしたり、NGO活動を視察するといったツアーはたくさんありますが、活動視察に集中したシーセフのスタディツアーは、教育アドバイザーを希望する方々のかゆいところに手が届くツアーに仕立てるための十分な準備とスタッフをそろえているので、毎回満足度の高いものとなっております。
逆に、ちょっとカンボジアに行ってみたいな、という軽い気持ちでは、行程も長くつらくなってしまうかもしれません。

今回のツアーを通じて、教育アドバイザーへの希望をより強く持っていただいた方、自分には覚悟が足りないと辞退した方、様々な方がいらっしゃいます。
しかし、全員が「参加してよかった」という言葉を残してプノンペン空港に向かわれたので、今回も成功だったと実感しています。


増子夕夏 大きな写真を見たい方はこちら »
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