ニュース|公益財団法人CIESF(シーセフ)は、教育をはじめとして、カンボジアなどの発展途上国を支援しています。

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2021.03.17 【#05 カンボジアから教育を変える!?シーセフの挑戦】 本日は、シーセフについてお話したいと思います。
なぜカンボジアで活動しているのかについてお話したいと思います。

 1. シーセフのはじまり
 2. カンボジアの歴史
 3. 今の教育のままで良いですか?
 4. シーセフリーダーズアカデミー

1. シーセフのはじまり
 シーセフは2008年12月に設立され、今年で13年になります。
カンボジアを活動地としたのは、設立者である大久保が友人からカンボジアの支援を要請され
たことがきっかけでした。

設立当初のカンボジアは、世界有数のODA享受国ということもあり、学校をはじめとする建物や
施設が多く建てられていました。
一方で、カンボジアで調査を続けると学校現場ではこんなことがありました。
・先生が副業のため授業を休むことがある
・先生が実験教具の使い方が分からないため、理科の実験ができない
このように、カンボジアでは教育の基礎部分が抜け落ちていました。
そして子どもたちは、基礎のないまま闇雲に教科書を丸暗記するという授業を受けていました。
大久保はこのような現状を知り、建物などのハードの支援ではなく、教師を育成するソフトの
支援が必要と考え、カンボジアで教師を育てる「国境なき教師団」の事業をスタートさせました。

2. カンボジアの歴史
 では、なぜカンボジアの教師は教育の基礎が抜け落ちていたのでしょうか。
それはカンボジアの歴史を知る必要があります。

1946年 インドシナ戦争
1953年 カンボジア独立
1955年 シアヌーク政権 一党支配体制
1961年 ベトナム戦争
1970年 ロン・ノル首相によるクーデター
1973年 ポル・ポト政権誕生
1977年 ベトナム軍攻撃
1978年 ベトナム軍がプノンペンへ侵攻

上記の表を見てわかるように、第二次世界大戦終戦後もカンボジアは戦争や内戦で状況は安定
していませんでした。
そんな中、1973年ポル・ポト政権が誕生しました。ポル・ポト政権は「原始共産主義社会」と
いう「すべてを無くし、原始時代のように学校や病院、お金も何もない環境を作り、国民がす
べて農民となることで自給自足の社会を作ろう」というものでした。
この時、ポル・ポト政権の反対勢力になりそうな知識人(教師、学者、医者など)たちは拷問
され、大量虐殺されました。犠牲者は約170万人と言われています。

約40年経った今でも、当時の影響を受けており、教師の不足が深刻になっています。
字が読めるというだけで先生をしていた人もいました。

カンボジアの教師の質が低いという背景には、このような悲しい歴史があります。
現在でも教師が不足している地域がありますが、カンボジア政府は精力的に教師の不足を解消
しようと取り組んでいます。
また、教師の質を高めるために、教師になるための制度の見直しも行っています。

現在では「教育」の重要性が見直され、教育の関心は高まっています。

3. 今の教育のままで良いですか?
 ここまで、シーセフがなぜカンボジアで活動しているのか、そしてカンボジアで教育が課題
となった歴史的な背景について少し説明してきました。

シーセフは、これまでカンボジアでの教育支援活動の知見を活かして、2016年からシーセフリ
ーダーズアカデミーという幼小中一貫校を設立し、「未来のリーダーを育てる」事業をはじめ
ました。

「地球益を目指す、志を持ったリーダーを育てる」ことを目指して、持続可能な社会を創るこ
とができる真のリーダーを育てるため、カンボジアの子どもたちに質の高い教育を届けます。

ここで少しみなさんに考えてほしいことがあります。
それは「今の日本の教育のままで良いと思いますか」ということです。

みなさんの子ども時代と今では時代はとても変化しています。
世の中は、働き方改革、デジタルトランスフォーメーション(DX)、5G、自動運転などと目まぐ
るしく変化しています。

一方で、日本の学校現場はどうでしょうか。
まだ私たちが子どものときと同じシステムで、同じような授業をしているところも数多くあります。

・紙媒体でのやり取り
・画一的な授業
・暗記してテストを受ける

答えのない社会を生きていかなければならない子どもたちは、20年後、今の教育で将来を担っ
ていけるのでしょうか。
世界と対等に渡り歩いていけるのでしょうか。

4. シーセフリーダーズアカデミー 
 シーセフリーダーズアカデミーは、カンボジアで新しい教育の在り方を実践し、
カンボジアから教育を変えていこうと挑戦を続けています。

・答えのない社会を生きる子どもたちに「考える力」を養うためプロジェクト型学習の導入
・持続可能な社会を目指すため社会課題について考える
・学年を飛び越えた異年齢で学び合い
・教師の長時間労働を改善するためICT化で業務改善

実践によって効果的だったものはカンボジア政府に報告します。
シーセフリーダーズアカデミーはモデル校として他の学校にも取り組んでもらえるようになる
ことを目指しています。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
シーセフについて少しでも理解していただけましたらうれしく思います。 大きな写真を見たい方はこちら »
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