
カンボジアの先生の授業を見せてもらい、普段はカンボジア各地にいる日本人ボランティアにも参加してもらい、授業に関する意見交換をするという企画です。
プノンペン市、コンポントム州、スバイリエン州、そしてプレイベン州のアドバイザーが4名、プレイベン小学校養成校の算数担当のカンボジアの先生方5名と校長先生、シーセフのスタッフ2名通訳2名が参加しました。
私はこの機会を、アドバイザーが帰国する2月から先の活動に活かしていこうと考えていました。
今まで以上に自主的な活動を促し、実施していく道筋を提供したかったのです。
まず「負の数」について話し合い全員が参加する算数部会で検討して、授業に至るまでカンボジアの算数担当者全員で話し合い、その結果としての授業を行うことを目指しました。
各人が考えを持って部会に参加し意見交換をすることができました。
負の数は教員養成校の教職課程の1年目に学習する「小学校基礎」の中に出てくる単元ですが、義務教育の中では中学1年の学習範囲です。
「算数知識」担当のソックンティア先生に授業をお願いし、新採用になったリアサイ先生(中学教師から採用)にも部会に入ってもらい、本来の担当者であるソンナン先生にはリーダー役をお願いしました。
「負の数」の研究授業を行うために、カンボジアの先生方が色々な意見を出し合いました。
12月1日は算数教官たちと研究授業に関して話し合いました。
ソンナン先生は手作りの数直線を作ってきて使い方を説明し、授業で使うことが決まりました。
教師がしっかり理解していないと学生の質問に対応できなくなる、と教師の姿勢を強調しました。
特に3-(-5)のような計算をどう理解させるか、いろいろな意見が出ました。
算数教材に磁石付きの色の玉が多数あり、使うことにしました。
①目に見えて理解しやすい。
○○○=3 とし●●●●●=-5と表してみます。
○+●=0ですから ○○○○○+●●●●●=0
-5を取ることができます。
残りは○○○と○○○○○=8
②-5の反対に+5がある -(-5)の反対は(-5)でなければならないつまり-(-5)=5
③数直線での理解はできるか(この段階ではうまく説明できませんでした。)
④言葉での理解(借金を取り去る)
問題を与えて、学生に話し合わせますが、各人がまず自分の考えを持ち、それから話し合いに入ることも確認され、学び合うことの面白さを感じた日でした。
ソクンティア先生は2年生で事前授業をして指導案の再検討をし、12月22日には最終の話し合いをしました。
当日の先生方の役割(司会・参観者の紹介・経緯説明・授業者から・終わりの言葉)も確認し、1月5日を待ちました。
濱本まゆみ
教育アドバイザー
プレイベン諸学校教員養成校
算数担当
写真 教官同士で指導方法に関して話し合っている様子 大きな写真を見たい方はこちら »