
こんにちは。
一年中暑いカンボジアでも4月はとても暑くなります。
今回は暑いカンボジアでの生活の一端を紹介します。
昨年(2017年)、小学校教員養成校校内の日陰休憩所にヤシの実が一房置いてありました。
ココヤシではないので、注目していましたがだれもが「誰かの物」と思っているようでいつまでもそのままです。
「テサジ」が落ちていても石垣にかけたままいつまでもそのままという八重山地方の昔話みたいです。
そのうち、実が離ればなれになり、踏まれてつぶれてくるものがあり、これはきっと誰のものでもなくなってきたのだと思い、二つ理科室入口の「畑」に種を植えてみました。
スタッフに聞いても「名前」がはっきりしなかったのですが「ヤシの生活誌」という本でパルメラヤシと分かりました。
アンコールワットの写真の両側に写り込んでいる幹のてっぺんが葉でボール状になっているあれです。
カンボジアの2000リエル札にも描かれているものです。
その利用はネット検索していただくとして芽が出ていることを期待して10月にコンポントムに戻ったところ、発芽したらしい痕跡だけが残っていました。
教材として使用した発根済みのココヤシも植えておきましたがこちらは発芽しなかったようです。
往古の日本の記録でも成長させるのは難しいとありますが、カンボジアでもそう簡単にはいかないと納得しました。
そうこうしているうちに枯れたと思っていたパルメラヤシから葉が出てきたのです。
生き残っていた種子があったらしいのです。
今は乾期で特に今回はほとんど雨がないので、貴重な水道水を週に二回ほどかけ成長を祈っています。
もっとも実ができるには10年かかるらしいのですが…。
二期目の移動の際、何かの拍子に紛れ込んでいた「ハマオモト」「ゲットウ」の種子をまいてみたら一か月以上経ってからようやく芽を出しました。
「ハマオモト」は周りの雑草よりも成長が早く、丈も高かったので牛に食べかけられましたが、固いからか、食えないと判断されたか噛みちぎられた葉がそのまま落ちていました。
利口な牛はその後は口にしません。
ゲットウは順調に葉を広げ始め、ちぎってかぐと間違いなく「サンニン」の香りがします。
バナナではなく、この葉で巻いて蒸すと餅がもっとおいしくなることをやって見せて伝えたいと思っていますが、まだ餅を巻くにはもう少し時間が必要です。
春分を過ぎ、北側の「畑」にも陽が降り注いでいます。
4月20日前後には、昼の太陽高度が90度になりがぜん暑くなってきます。
それ以降もっと太陽の光を浴びそして雨期。
デザートのオレンジの種からも芽が出て、肥料など与えていないが50cmの背丈にまでなりました。
実がつく頃にコンポントム再訪しようと考えながらせっせと水やりをしているこの頃です。
鈴木光次郎
教育アドバイザー
コンポントム小学校教員養成校
理科・算数担当