コンポントム州活動日誌【その3】|教育アドバイザーの活動日誌|公益財団法人CIESF(シーセフ)は、教育をはじめとして、カンボジアなどの発展途上国を支援しています。

教育アドバイザーの
活動日誌

教育アドバイザーの活動日誌

2017.12.21

コンポントム州活動日誌【その3】

コンポントム州活動日誌【その3】 こんにちは。
コンポントム州小学校教員養成校、二年目に入りました。
理科24単元の棚は整備が終わり、指導教官にも必要な器具を取り出して少しずつ活用していただけるようになりました。
棚には指導内容に即した教材、実験器具ばかりではなく、アルミ缶のアルコールランプ、ペットボトルと自転車用バルブで作った空気の密度測定、容器、水道管で作った電池ホルダーなどなど、素材の目外使用をした器具もあります。
今年度は「授業研究」を通して、カウンターパート(カンボジア人教官)の皆さんの指導法見直しのお手伝いをします。
理科と数学が対象教科です。
さて、昨年来頭を悩ましている問題がいくつかあります。
そのうちのひとつは「卵焼きは化学変化であるのかどうか」というものです。
もちろん真っ黒になるまでではなく、調理して食べられる程度に加熱するときのことです。こちらでは、物理変化と化学変化の学習で、熱によって白く固まった部分は「色が変わった」「元に戻らない」ので化学変化としています。
日本で理科を担当していたときは思いもよらない例示なので初めはびっくりしました。
料理に限らず科学事象を普段経験できることで説明しようという文化的、社会的背景がにじみ出たものなのですね。
水の電気分解で水素と酸素になった気体は、点火すると水になるので、元に戻らない=化学変化であるというのは変だ、とか化学変化とは、二種類以上の物質から元の物質とは違う新しい物質ができる変化である、白身が固まったものは新しい物質といえるか、化学式は何か、と指摘もできます。
しかし、ネットで調べていったら卵焼き=化学変化というのが結構あるのです。
どれも子ども向けのYOUTUBEの教育動画ですけど・・・。                  
中には、におい成分が出てくるので分解=化学変化であるというものもあります。
たんぱく質が固まるのは分子の立体構造が変わるためだという説明は子ども向け動画だけにありません。
そもそも、たんぱく質の熱変性=水素結合が切れ、立体構造が壊れるというのは化学変化であるとされているのかどうか、ネット上の他の説明を検索しても私たちの悩みをからっと晴らしてくれません。
どなたか、私たち(アドバイザーとカウンターパート)にわかりやすい説明を提供していただけませんか。
この悩みは、黒鉛から人造ダイヤモンドを作る過程は化学変化なのかという疑問にまで広がっていきました。
ちなみに卵焼きは物理変化であると主張しているYOUTUBE動画もあるのですが・・・。
*URL:https://www.bing.com/videos/search?q=chemicalchange+egg&&view=detail&mid=9CF708B1611CAB1B59BF9CF708B1611CAB1B59BF&FORM=VRDGAR


鈴木光次郎
教育アドバイザー
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