教員養成校にてステップアップ研修始まる

2010年9月 9日

研修1.jpgカンボジアの中学校養成校(RTTC)にて、小学校の教員を対象とした研修会が8月2日より行われている。

 

この研修は1ヶ月半程続き、2年間参加すると、中学校教員免許がもらえるシステムになっている。
RTTCでは10月の新学期に向けて、長期休暇に入った学生たちに替わって、熟年の小学校教員たちが泊り込みで各地方から集まって研修を受けている。


研修2.jpg日本では、カンボジアの学校不足の問題がよく伝えられているが、教員不足も深刻な問題である。
カンボジアの教育省も、各教員養成校になるべく多くの人材を教師として育て上げることを期待している。
しかし、長年教師として生活していくことを選ぶ人は、多くはない。


給料も問題の一つである。
また2年間教員をすると正式に教員資格をもらえるシステムのため、数年経つと次の仕事へとジャンプアップしてしまう人もいる。
カンボジアの農村部でも親世代の教育に対する見方が変わってきていて、進学率は確実に良くなってきている。
しかし、箱があっても、教えられる先生がいないでは、話にならない。
そのため、中学校や高校の教員を育てることは急務である。


研修3.jpgこの研修の目的は、既にいる小学校教員たちに、中学校の教員へとステップアップしてもらうために用意されたものだ。
カンボジアにおいては、小学校教員と中学校教員では、収入が違う。
中学校教員は、小学校教員に比べて、専門性も高いため、塾の先生などのアルバイトの口も多い。
このあたりが、教員の副業を認めているカンボジアの凄いところである。
また参加者は男性が多く、一家を支える大黒柱たちがステップアップを目指しているのが伝わってくる。


この研修は、RTTCの教官が中心となって授業を行っている。
実際にプノンペンとプレイベン州の研修を見てきたが、かなり熟年の方々が参加していた。
いくら教員経験が豊富とはいえ、授業の内容についていっていたのは、ぱっと見で2,3割が良いところではないかと感じた。
それでも、教師補充は必要なのである。
プレイベン州の数学の教官は、まだ30歳前で若いのだが、熟年の学生たちに対して、物怖じせずに、授業をしていた。
やはり、教員養成校の教官は、カンボジアの教員の中では特別優秀な存在であることを再認識させられた。
どうしても、若い教員やこれから巣立つ教員養成校の学生の方が今までの教員たちよりも知識も豊富なことが多くなってしまうのが、内戦時代の傷跡だろう。


CIESFの活動は、日本人の先生方が教育アドバイザーとして教員養成校の教官に良いアドバイスを送り、教員の質を上げていくことである。
この研修からも分かるように、CIESFの活動がこの国の教員の質を向上させるために、重大な責任とやりがいを持つことは間違いない。


松倉洋海


写真1 研修で教壇に立つRTTCの教員
写真2 研修風景
写真3 井手上先生と一緒にCIESF事務所スタッフも見学

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