派手な葬式
2010年6月 3日
カンボジアのお葬式は、不思議なほど明るい雰囲気で執り行われる。
日本のような故人を偲んで、重苦しい緊張感の漂う葬式とは違う。
お金持ちのお葬式になると電飾付きの棺を安置する仏塔のようなセットまで登場して、派手に故人を送る。
カンボジアのお葬式に重苦しい雰囲気が感じられない理由はいくつかある。
まず一般的に、カンボジアのお葬式では、大量の音楽がスピーカーを通して流れてくる。
お坊さんもマイクを通して、お経を唱える。
100m以上離れていても聞こえてくるほどだ。
また、お供え物も豚の丸焼きなど、豪華な物がある。
何より、遺族の表情や参列者の表情にも悲しい顔を見受けられないことが一番の原因ではないだろうか。
あるカンボジア人は「家族が悲しんでいると、死んだ人がいつまでも成仏できないから」と式の途中で、笑顔で語ってくれた。
お葬式は大抵2日以上かけて執り行われるが、以前は一週間程度に渡って行われるのが当たり前だったようだ。
この派手な葬式のセットは、一般的ではなく、偉い人やお金持ちの家でのみ設置される。
このセットの中に遺体が安置され、やがて火葬が行われる。
キラキラ輝くネオンを付けたセットから、白い煙が空へ上がっていく様を見たカンボジア人たちはどんな思いで、煙を見上げているのだろうか。
松倉洋海









