徳を積みたがる人々
2010年5月17日
祭日や土日などの日には、カンボジアの人々はお寺にお供え物を持って出かけていくことが多い。
そうした、お寺などのお参りスポットには、必ず鳥かごを持った人がいる。
この鳥かごの中に入っている雀を買い、逃がしてやることで、徳を積むためにできた商売である。
鶏肉が大好きなカンボジア人なら食べてしまうのではないかと勘違いしそうになるが、そういうことではないらしい。
雀が2匹一組で3000~4000リエル(75円~100円)程度で買うことができる。
雀だけでなく、他の種類の鳥を売っている人たちもいる。
鳥を逃がし、徳を積むことで、来世の幸せを祈るのだそうだ。
雀を逃がして、徳を積むよりも、ゴミをゴミ箱に捨てることや道を人に譲ること、ルールを守ることで良い行いをした方が良い気もする。
しかし、その感覚がないことが、日本人とカンボジア人の大きな違いだと思う。
普段、神様はいつも自分の行為を見ているという感覚で物事を見ていないため、雀を逃がしたり、お寺にお参りにいったりすることだけが徳を積むことに結びつけられている。
そもそも、買う人がいるから雀は捕まえられてしまうので、買わないことも徳を積むことになるのではないかと、ひねくれて考えることもできる。
ただ、雀を逃がした後のカンボジア人は、とても満足そうに笑うので、これはこれで良いのだろう。
輪廻転生を信じるからこそ、人々は徳を積みたがる。
松倉洋海
写真1:ワットプノンの境内で売られている小鳥
写真2:飼った小鳥を放す女性









