カンボジアの信仰「精霊崇拝」

2010年5月13日

カンボジアの土地神様.jpgカンボジアの人々は、信仰する仏教とは別に、「ネアック・ター」と呼ばれる精霊崇拝を行っている。

一般的には、カンボジアの人々の90%以上は仏教徒であり、人々の生活や心に深く根付いている。
それと同じぐらい人々の生活に身近な存在がこの「ネアック・ター」への信仰心である。


「ネアック」とは人を意味し、「ター」とは、お爺さんという意味がある言葉だ。
森の「ネアック・ター」や山の「ネアック・ター」、川の「ネアック・ター」、家の「ネアック・ター」などがいると考えられている。
一般的に「ネアック・ター」とは、土地神やご先祖様を指すことが多い。


この「ネアック・ター」は、プノンペンの街中にある小さな祠でも祀られていることからも、人々の生活に根付いていることがよく分かる。
カンボジアの昔話にもよく登場することから、「ネアック・ター」への信仰は、仏教以前からあると言われている。
昔から人々に雨の恵みを贈ってくれる精霊として考えられ、雨季の終わりや、収穫の後に感謝を表して凧揚げが行われている。
カンボジアの土地神様2.jpgまた月に4回程度ある「仏の日」には、家やその周辺にある「ネアック・ター」へ線香とお供え物を持っていく。
これは、先祖の霊を祭るために行われている。


この「ネアック・ター」信仰も長い年月をかけて、仏教やヒンドゥー教からの影響を受けながら現在に至っている。
人々は、仏教行事の行われる日には、「ネアック・ター」へのお供え物も忘れず、日々の生活に感謝する。

松倉洋海


写真1 タイとの国境近くのプレアヴィヒア州の山で見かけた山の「ネアック・ター」
写真2 プノンペンの住宅街の「ネアック・ター」のいる祠へお供え物を捧げる人々

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