仏像工房
2010年4月26日
勤めている高等師範大学の前に、ワットランカーと呼ばれる大きなお寺がある。
カンボジアでも、葬式の値段が高いことで有名な寺である。
世界遺産になったプレイビヒア遺跡の問題で、タイと紛争が起き、数人の兵士が死亡した。
その時の国葬も、この寺で行われた。
偉い坊さんたちがいる寺は、もっと北の方にある。
このワットランカーの一角に、仏像を彫る人たちが集まったのは、約1年ぐらい前からである。
最初は大きな柱を使って、人と等身大の仏像を彫っていた。
材料は、どこかの建物の廃材の柱の様に見える。
半年ほどして、材料が小さくなってきたころ、工房は寺の隅の大きな木の下に移された。
写真は、木の下に移ってからのもの。
仏像は、1メートルに満たない程度の大きさになっている。
大きな木に、ビニールシートを張って、その下で暮らしながら、仏像を彫っている。
毎朝そこで、煮炊きをして朝食をとっている。
ノミもきわめて簡単なもので、槌は材料の切れ端を使っている。
腕などの木の太さの足りないところは、寄木をして見事に作り上げる。
誰かが、お寺に寄進するために仏師たちを集めたものらしく、作業が終了すると、ある朝突然皆いなくなっていた。
金森正臣











