教育アドバイザーの活動日誌|公益財団法人CIESF(シーセフ)は、教育をはじめとして、カンボジアなどの発展途上国を支援しています。

教育アドバイザーの
活動日誌

教育アドバイザーの活動日誌
教員養成校の先生たち その2 2013.03.05 教員養成校の先生たち その2 赴任当初は、教員養成校の先生たちとうまく関わっていけるかと心配でしたが、意外とすぐに互いに溶け合うことができました。
コンパスや分度器の扱い方も知らない先生がいる、と聞かされてやって来ました。

観察していく中で、図形関係が多少苦手だな、と思わせる先生もいました。
あまり丁寧な証明、説明はしないことがよくあるなとも感じました。
難しい問題が好きな先生もいることがわかりました。
苦手な分野もあるでしょうし、こちらもすべて把握できるわけでもありません。
でも、とても経験も知識も豊富な先生がほとんどです。
教え方がうまいと感心させられる先生もいます。
とてもこちらが何か教えるということなどできません。
この点は、理科の先生とは事情が異なるようです。

こちらも学生と一緒になって説明を聞き、問題を考えています。
先生を励まし、必要なときにはいつでも応援するという姿勢で臨んでいます。
先生と疑問や悩みを共有するようにしています。
こちらが代理で授業をしたり、特別授業をしたりしたときには、なるべくそのときの資料を渡すようにしています。
最近では、先生からも資料や問題のコピーなどをいただくことが増えてきました。

先生の指導に間違いがあると感じたときはどうしたらいいでしょうか?
簡単な計算ミスや記号の誤りなどは直接言うこともあります。
そばにいる学生にその誤りを伝え、学生から先生に指摘してもらったこともあります。

指導内容や方法に疑問が生じたときはどうでしょう?
相手を尊重して、なるべく間接的な方法をとるようにしています。
私は数学の専門ではありませんので、昔習ったことが曖昧になっているところもあります。
そのことを伝えつつ、日本ではこのように習ってきたが、カンボジアではどうですか? と尋ねることがあります。
自分はこう思うけれど、カンボジアでは教え方や考え方が違うのでしょうか? と尋ねることもあります。
率直に、自分はよく分からないので教えてほしい、と言うこともあります。
他のカンボジアの先生や、CIESFの仲間に確認することもあります。
時に、自分の勘違いであったり、その方法でもよいということもあったりするのです。

相手の立場を尊重することが大切だと肝に銘じています。
日本で習ったことが必ずしも最善であるとは限らないかもしれません。
何よりも、カンボジアの先生が自ら改善していこうという気概を持てるように支援することが大切だと感じています。
これはなかなか難しい問題で、そう言っているはなから、あそこがおかしい、ここが間違っているなどと平気で口にし、強調している自分を発見することも多いのです。

これから個々の先生とのことを述べます。

KR先生(昨年度から事務職に移った50歳前後の先生)
最初の年の指導法の授業はとても楽しく、小学校でどう教えたらよいかを具体的に指摘していた素晴らしい先生です。
現在、卒業生からの質問に応えて、小3と小4の教科書の指導書を熱心に作成中です。
その内容について、時々意見を求められたり、時にはこんな資料があるよと言って、コピーを渡してくれたりします。
ぜひ、また指導の場に戻ってほしい先生です。

RT先生(今年度から事務職に移った50歳前後の先生、奥さんは理科の先生)
昨年度まで1年生の数学基礎を担当していました。
BETTという外国の団体が作成した教材を利用して指導していました。
内容が多く盛り込まれ、どんどん進めていく感じがしました。
先生が独自に盛り込んだ内容を指導をしていた時は、複数の解法を紹介しながら、丁寧に指導に当たっていました。
今でも、教科書の内容や問題について質問を受けたり、こちらが尋ねたりしています。

DM先生(数学的な知識が豊富で、大きな声で話し、ユーモアもある40代後半の先生)
一昨年度は6時間の持ち時間でしたが、昨年度は17時間、今年度は21時間と、辞めた先生の代わりをいっぱい引き受けて頑張っています。
板書がきれいで、説明もうまいのですが、難しい問題もあって学生のレベルがそれに見合っていないこともあります。
ただ、先生の問題というより、学生の努力不足を感じることもあります。
学生の人気は高く、自分で作成した様々な問題集を使って卒業試験対策にも熱心です。

HY先生(優しくて、こちらを頼りにしてくれる40代後半の先生)
一昨年度は数学基礎の担当でしたが、昨年度と今年度は指導法を担当しています。
指導法の授業は口頭での説明中心でしたので、先生と相談し、初めの30分程度をドリル練習の時間としてこちらで担当させてもらいました。
実習前の模擬授業のときは、先生と一緒に学生にアドバイスすることができました。
プレイベンの仲間も、この指導法の時間の一部を使って、小学校での具体的な学習内容やその指導法を指導していました。
この分野は、先生と相談しつつ、私たちも関われる部分がいろいろあるように感じます。

DR先生(副業を持ちながら、養成校でも熱心に頑張る20代後半の若手の先生)
教材や教具を交えながら、時には学生を活用し、また活動を通してわかりやすく丁寧に教える先生です。
こちらに今日の授業はどうだったとか、理解力に劣る学生をどう指導したらよいのか、と尋ねてくることもよくあります。
時間も守り、欠勤になることはほとんどありません。
日本への留学を希望しており、是非実現できることを期待しています。

MT先生(昨年度初めに退職された先生)
指導法の先生でしたが、残念ながら退職して別の仕事をしています。
経験も豊富な人で、職場復帰を期待しています。

私は長年養護学校で勤務してきました。
ですから小学校での算数指導の経験も、数学そのものを教えた経験もありません。
具体的な指導法、対処法を求められても、うまく対応できないこともあります。
でも、自分にしかできないこともあると自分に言い聞かせてやっています。
先生たちも、学生たちも、私たちにとても親切にしてくれます。
そのような中で、この2年半、とても貴重な経験をさせてもらいました。
他の人なら、また他の方法で貴重な経験をされることでしょう。
最後は、やはり人間と人間との良好な信頼関係が持てることが大切だと感じています。


筧八郎
教育アドバイザー
プノンペン小学校教員養成校
算数担当


写真 KR先生とRT先生とともに、三角形の学習教材を検討中(説明に名前のある先生はすべて数学担当) 大きな写真を見たい方はこちら »
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