教育アドバイザーの活動日誌|公益財団法人CIESF(シーセフ)は、教育をはじめとして、カンボジアなどの発展途上国を支援しています。

教育アドバイザーの
活動日誌

教育アドバイザーの活動日誌
赴任後2か月間で見えてきたこと 2013.12.18 赴任後2か月間で見えてきたこと 10月からプノンペン小学校教員養成校に理科の教育アドバイザーとして赴任した、「国境なき教師団」ボランティア教師の佐藤厚一先生からリポートが届きました。

1 はじめに
ようやく現地の生活に慣れ、毎日職員と笑顔で挨拶をかわし、学校での活動も軌道に乗りはじめてきたかなと思っています。
これまでの授業観察や実際の授業を通して見えてきた、カンボジアと日本の学生との相違点と、それに対して感じたことを述べてみることにします。

見えてきたこと
<授業観察から>
・礼儀正しく教師を敬っている
・時間を守ることが苦手
・学習に対して向上心を持ち真摯な態度で臨んでいるが、絶えず教師の指示を待っており受け身的な姿勢が目立つ。
議論が苦手で、その機会にも不足している。
・せっかくの道具があっても、教師から学生に実験観察の使用方法、実践用途が伝えられていない。
顕微鏡、上皿天秤、電子ばかり、スタンド、電流計、電圧計、光学台……など。
・1つの課題をこなすのに時間がかかり過ぎる。
・自分たちで課題を見つけ、考え、解決していこうとする問題解決学習の回路ができていない。

授業中、学生が発言する時には両手を合わせ軽く会釈し、教師を尊び周りへ信頼の情をもって答える姿は、私たちの心に突き刺さるものがある。
日本人も畏敬の念を祓う時にこの姿を見せる。
私たちが忘れかけていた大切な礼儀から奥深い意味を思い起こさせてくれる会釈、これからももち続けていってほしい礼儀です。
学生たちのゆったりリズムの存在は、卒業後、教師になることが約束され、安心感に包まれて学校生活を送っていることに起因しているのではないでしょうか。
見えてきた問題点を拙速に「こうしたら」と提案・改善するには無理があります。
時間と手間がかかることではあるが、これから教師になり自己研鑽を積む中で、少しずつ確実に身に着けていければ良いかなと考えています。
そんな中、すでに母親となり赤ちゃんの養育をしながら校内の寮に住み、学んでいる女学生が2人います。
教室に赤ちゃんは入れないので世話のため時折授業中に退出するが、合間を見て周りの仲間が交代であやし世話をする姿は、この国の人が自然に身に着けてきた、人に対する優しさをよく表しています。
教育を積み重ねやっと辿り着き身に付けた、人としての優しさ、慈しみの心を既に見出しているところに、この国の面白さがあります。

<授業活動を通しての質問から>
・アルコールランプの火は吹き消してはいけないのか?
・アルコールランプを消す時、キャップは斜め上からでなく真上からではいけないのか?
・温度計が赤いのはどうしてか? なぜ上がったり下がったりするのか?
・分銅はピンセットがない時は何でつかむのか?

カンボジアの学生からは日本では考えもしなかった質問が次々と出て「はっ」とすることがよくあります。
これらの質問は、日頃から実験道具に触れる機会が少なかった、触れても先生からの明快な回答が得られなかったことが理由として考えられます。
質問内容を考える時、使用器具に関心が向きがちで道具を使っての実験観察結果の違いを皆で論ずるところまでは至っていません。
道具の扱いに早く慣れ、道具は結果を生む手段に過ぎないことを早く理解してほしいと心の中で思いつつ、疑問、質問があれば、確かな理由からそうなることを今日も学生たちへくり返し伝えています。 

3 おわりに
良い点は今後もカンボジア人として誇りをもち、良さを発揮していってほしい。
問題点は改善を慌てることなく、ひとつひとつ丁寧に理解しできなかったことをできるようにしていきたい。
職員は日頃から学生へ新しい考えを身に着けるよう話をしています。
学生たちも世情に敏感で、どうすることが将来の生活に役立つのかよく考えており、それぞれが夢をもち実現に努力しています。
近い将来、著しい発展を遂げようとしているカンボジアで、私たちの伝えたことが社会で活かされ、役立てばうれしいです。


佐藤厚一
教育アドバイザー
プノンペン小学校教員養成校
理科担当 大きな写真を見たい方はこちら »
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