教育アドバイザーの活動日誌|公益財団法人CIESF(シーセフ)は、教育をはじめとして、カンボジアなどの発展途上国を支援しています。

教育アドバイザーの
活動日誌

教育アドバイザーの活動日誌
プノンペン小学校教員養成校での時間割から読み取れること 2014.02.12 プノンペン小学校教員養成校での時間割から読み取れること 今回は、2年生の時間割をもとに私の独断と偏見で、講釈を加えお伝えしたいと思います。
題して「プノンペン教員養成校での時間割から読み取れること」です。


クメール語5、数学6、子供の権利3、奉仕(第一週のみ理科1.5時間)3、心理学2、歴史1、PC2、英語2、スポーツ2、理科2、養成2、地理1、礼儀1、家庭1、一般知識1、アート(踊り)1, 音楽1、6歳児の勉強の教え方1、農業1, 読書1、技術1、行政1、ジェンダー1

授業時間割1.jpgこれは2年生Aクラスの時間割で、他のクラスも科目や時間数はこれに準じています。
Aクラスは高卒出身者で、BとCクラスは中卒出身者で構成されています。
したがって、学生が有している知識や技術の土台が違うため、教員達は土台に応じ指導に幅を持たせています。
授業は月曜から土曜日までびっしりと詰まっており、科目数も多くなっています。
内容を見ると、専門性を高めるのではなく、一般教養程度の内容を広く浅く習得を求めているように思います。
卒業後、赴任する学校で教えるための内容を学ぶことは当然ですが、各自の一般社会人としての資質を高めることも重んじていることがうかがええます。

次に科目別に見てみることにします。
読書時間は設けられているが、図書館はなく、学生たちは単行本等の本は持っていません。
あるのはクラス文庫の古い教科書が若干あるだけで、これでは情操面、専門性を高めることはできません。
英語の力は極めて低く、これは指導する側の教師の力量によることが大きいと思われます。
数学の時間が多いのは、基礎・一般・教授法等に分野が分かれ、指導教官も違うのが理由です。
スポーツは運動場がないため、校舎前の狭いコンクリートのテラスを利用し行っており、運動内容はゆるくお遊び程度です。
技術(大工)では卒業後、赴任先の学校ですぐ使えるように、教師用の分度器、三角定規、コンパスを板や棒で各自が製作しています。

問題点は、定規で直線が引けない、分度器の使用ができない学生が散見されることです。
理科は教授法として、教えるための方法や知識、指導案作りと模擬授業練習に多くの時間をかけており、せっかく器具類がありながら、理科本来の課題解決に向け、実験観察をして追求していく機会をなくしていることが気にかかります。
そして、指導案つくりの単元はなぜか「太陽系」「磁石の極」「光合成」「混合物」の4つに限定され、学生たちはこの中からの選択なので、自由がなく新鮮味がもてないでいます。

最後に時間割に関する声を学生たちから集めてみました。
・楽しい科目は「一般知識」でカンボジアの出来事がよくわかります。また、「子供の権利」では自分が赴任した時、児童へ質問の仕方など勉強になります。
・科目への楽しさは、先生によって決まることがあります。厳しすぎる先生の科目は嫌い、面白く冗談が出る先生の科目は好きです。
・心理学は赴任後児童には役立たないが、自分の学習には役立ちました。
・赴任後、役立つと思うのは数学・クメール語・理科だと思います。
・科目数や授業時間数が多すぎて集中できません。

これがプノンペン教員養成校での時間割から見えてくる学生の実態です。
問題点が大きすぎ急に解決するものでもありません。
学生たちに願うのは社会の荒波に挫折することなく、強い信念をもち教育に情熱を傾け、カンボジアの明日を担う子供たちを育てていってほしいということです。


佐藤厚一
教育アドバイザー
プノンペン小学校教員養成校
理科担当 大きな写真を見たい方はこちら »
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