教育アドバイザーの活動日誌|公益財団法人CIESF(シーセフ)は、教育をはじめとして、カンボジアなどの発展途上国を支援しています。

教育アドバイザーの
活動日誌

教育アドバイザーの活動日誌
カウンターパートと授業を作る(土と水の単元) 2017.03.14 カウンターパートと授業を作る(土と水の単元) 「これは使えますか?」
「それは何ですか?」
「土を水の中に入れた物です」
「授業のどの単元で使いますか?」
「土と水の単元で土の種類を見る時に使います。手の平に取って丸めると、土によって違いが分かります」
「授業で使えますか?」
「実際に直径5mmで長さ10cmのミミズ状にするところを見せた後に、水に入れていない土を使っても良いですが…」
「どこから取って来た土ですか?」
「校舎の裏の畑、校舎の横の土、木が茂っている庭の東端の土、寮の近くの畑、と畑の隣の土です」
「どれを使いますか?」
「水に入れていない土を使います」
「土壌が層になっている物もできますか?」

これは、単元「土と水」(教科書「土壌」)の授業のためのカウンターパートのナネット先生との事前の打ち合わせの場面の会話です。
 
カンボジアは、熱帯モンスーン地域に位置しているために高温多湿で農業に適した国です。
ここ、プノンペン小学校教員養成校でも農業の授業があり、畑を耕し、数種の野菜を栽培しています。 
理科の教科書でも、環境に対する適応の植物、作物栽培、気候、土壌などの単元で農業に関わる内容が何学年にもわたって扱われています。
中でも、5年生の「土と水(教科書 土壌)」の単元では、かなり詳しく土について扱っています。
日本でも、「土と砂」の学習で水の中に沈めて、沈む速さや粒の大きさ、水の通り方を学びますが、カンボジアでは粒の大きさをさらに細かく分類します。
しかも、その違いを見分けるための実験や栄養のあるなし、空気を含む含まない、農業に適しているかどうかなども学んでいきます。

しかし、教科書に書かれているような違いが明確に分かるような土を養成校の中で見つけるのは、実際には結構困難でした。
なぜなら、畑にして野菜を栽培している土地でも粘土質の土で、なおかつ季節が乾季ということもあり、固くブロック状態となっています。
手触りで粒の粗さを確認しようと思ってもブロックを砕くのが大変です。
授業で使える土がないか、通訳と探し歩き、サンプルを採取して来ては予備実験、観察をすること何度か繰り返しました。
最後は、それらしいものを見つけ出し授業になりました。

授業では、学生がグループごとに土を用意してきましたが、先生から準備の指示があったのか、一様に外から運ばれて花壇にまかれた赤土でした。

水に入れると、多少泡が出て空気を含んでいることがわかりますが、それ以外のことを見せることはできません。
用意していた土が大いに役立ちましたが、農業国で農業に適した土を探すのに苦労した経験は良い経験でもありました。
今後、なお一層カウンターパートの先生と連携を図っていき、充実した学習が提供できるように努めていきたいと思います。


プノンペン小学校教員養成校
教育アドバイザー
理科担当
石澤博通


写真 土に栄養があるか焼いて匂いを 嗅いで調べている様子 大きな写真を見たい方はこちら »
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