【教育アドバイザーの活動日誌⑥】1年を振り返って(その2)授業日数
2010年7月28日
一年間何気なく過ごしてきたが、中学校教員養成校(RTTC)ではかなり休みが多いように感じる。
今回は、休みを中心に、一年間を振り返ってみたい。
JICAのSTEPSUM2を紹介され、RTTCの教員の理科研修会の指導者講習会に出るようになったのは、先に記した(7月23日掲載)。
この指導者講習会は9月の中頃まであったが、その後プチュン・バンという、日本でいえばお盆休みのような休みが1週間ほどあった。
その休みの期間に、一緒に来ないかというので、大家さんの里帰りに、2泊3日ご一緒させていただいた。
初めてプノンペンを離れ、見渡す限りの水田の中に、パーム椰子の木が点在する景色の中、大家さんの実家の高床式のベランダにつるされたハンモックに揺られて過ごした。
ゆっくりとした時間の流れは、プノンペンのあの鉄格子の中の生活環境とはまったく異なるもので、これこそがカンボジア、との思いを私に抱かせた。
プノンペンに戻り、9月の下旬から10月の初頭にかけて、先の指導者講習会の本番であるRTTCの先生方への理科の講習会が行われた。
この間は、理科の先生がRTTCに居ないのだから、RTTCの理科の授業はないことになる。1年生の入学試験は9月に入ってから行われ、10月の中旬過ぎに新入生が入り、いよいよ授業が本格化する。
かと思うと、11月初めに「水祭り」という水神様を祭るお祭りがあり、この期間学校は休みになる。
この「休み」であるが、いつ始まり、いつ終わるのかはっきしない。
少し長い休みがあると、学生は休み期間一週間前位から帰省し始め、休みが終わって一週間位して帰ってくる。
というわけで、9月が新学期といっても、落ち着いて授業が始まるのは11月の中頃である。
12月になるとクリスマス、年末と続き、日本であれば慌しいのであるが、こちらではどこ吹く風で、日本でいう正月休みはなく、休みは元旦の1日だけである。
年が明けると、2年生は3月いっぱいまで教育実習でRTTCには顔を出さなくなり、その間実験室という名の普通教室には1年生が移動してくる。
2月には、春節(中国旧正月)があるが、RTTCの授業はそれほど影響を受けない。
3月にはこれといった行事はないが、それでも4月のクメール(カンボジア)正月に向けて、月末頃から学生たちは浮き足立ってくる。
4月になると待ちに待ったクメール正月であり、正式には4月中頃の一週間が休み期間なのだと思うが、例によって学生はその前後を休むので、4月の授業は最後の1週間程度である。
この休みが明けると2年生が教育実習から戻ってくるが、今度は入れ替わりに1年生が6月の中頃まで教育実習期間に入り、この実習が終わると一年間の授業が終わる。
こうしてみると、一年間のうちでどれくらいの授業日数が確保できているのか心配になる。
大雑把に見積もれば、落ち着いて勉強している期間は11月中頃から6月の中ごろまで、実習期間の2ヶ月を除くと、約5ヶ月であろうか。
もう少し休みを明確にし、きちんと守るという習慣が付かないものだろうか。
日本では授業への出席率を上げるために皆勤賞なるものを編み出したが、カンボジアでも何か対策が取れないのだろうか。
などと考えるのは、きっと、せっかちな日本人的な発想なのだろう。
溝口克彦
教育アドバイザー
プノンペン中学校教員養成校 化学担当
写真1 一日揺られていた大家さんの実家のベランダのハンモック
写真2 クメール正月で別れを惜しみ戯れる学生たち









